国会議事堂

各方面からの批判が最も多い

コスト削減を最も喫緊の課題としているのは、なんといっても行政機関です。
「行政のムダ使い」という言葉を聞かない日はないのではないかというほど、国や地方自体の公的機関による税金の使用方法については各方面より批判を受けることになっています。

なぜそんなにも行政機関について厳しく言われることが多いのかというと、その根本には行政ならではの組織構造的な問題があります。

行政機関の問題点として言われていることに「縦割り行政」というものがあります。
縦割り行政とは、同じ自治体として存在しているはずの組織内において、自分たちが所属する部署のみだけで機能をすることにより本来省けるはずのものもムダに使われているという状態のことをいいます。

非常に極端な例で例えをするならば、例えばAという課で発注個数を間違えてボールペンが余りすぎていたとして、隣のBの課でボールペンが不足していたとします。

この場合となり同士で融通すればよいと思うところ、Aに割り付けられる予算とBの予算は別になっているので、例えAで余っていてもBには融通できないという考え方をします。

これが数十個の課が同時に行っていたとしたら、どれくらいのムダが出てしまうかということはすぐにわかるでしょう。
しかも現実にはボールペンのような安価なものではなく、それぞれの利権や組織的な規程によってぶつかり合うのでますます問題が面倒になっていきます。

問題の根本は根深い

行政のムダをなくすための方法として給与削減や人員配置の変更もよく言われていることですが、正直なところそうした細かい部分を多少改善しても実際に削減できるコストは微々たるものでしかありません。

根本的なコスト対策をするためにはまずこの各部署ごとの壁を取り払い、透明性のある行政組織にしていくことが大切になります。

しかし毎日のように縦割り行政の弊害が言われているにもかかわらず一向に改善の動きが感じられないのは、それだけ改革をするのが難しい分野であるということでもあるためです。

利権というと非常に聞こえは悪いですが、行政組織が担当する社会的分野は広範囲であるため、何かの施策を行おうとすると必ず利益が上がる分野と大きく損をする分野とが出てきます。

このとき各部の力関係によって施策が決定してしまうと、実際に市民に降りてくるときにはほぼ骨抜きになった役に立たないものになってしまうこともよくあります。

行政におけるコスト削減においては、 まずトップとなる部署がそれぞれの利権が優先されないようにきちんと陣頭指揮をとっていくとともに、内部で働く各人が目先のことだけにとらわれずに仕事をしていくという意識改革が最も重要になってきます。