2000円札

かつての花形産業

かつては花形産業として潤沢な資金で運用がされてきた金融機関ですが、現在では世界的な金融危機の影響から完全に脱却できないまま苦しい経営状況を続けています。

バブル崩壊後には、それまでは鉄壁の安定性であった日本国内の金融産業の大手が次々と瓦解していき、合併や再編が数多く起こりました。

他社との合併や吸収も多く見られましたが、同じ金融機関組織の中でも営業支店の統廃合や小規模店舗への移転といった細かい変革が全国で行われていくとともに、インターネットの普及に合わせた人員削減策も多くなされていくようになっています。

まず金融機関において最も広く行われているコスト削減策が、店舗再編の作業です。
かつては地方銀行の都市部への進出や、逆に都市銀行の地方進出が多く見られていましたが、中には採算の合わない店舗も多くありました。

そこでコスト削減の一旦としてそれぞれの支店や営業所での利用状況を調査するとともに、思い切った廃止や統廃合を行っていくようになったのです。

実際全国への支店や営業所の進出は計画的になされたものばかりではなく、あるエリアにだけ飛び石的に存在していたというようなこともよくありました。

IT化で成功

店舗統廃合・再編を推進する要素ともなったのが2つ目のコスト削減策である「IT化」です。
インターネットが一般家庭に普及したことにより、それまでになかったようなサービスが多く生まれたということは説明するまでもありませんが、中でも社会的大革命とも言えるほどに利便性が増したのがこの金融面でした。

今でこそ当たり前のようになっているコンビニエンスストアのATMやネットバンキングですが、それらはインターネット網の普及なしにはなし得ることのできないものでした。

銀行の支店はなくとも、コンビニのATMやネット接続環境さえあれば一般の人の金融機関の利用シーンのほとんどはできるようになってしまうので、再三の合わない支店や営業所は廃合しても問題がなくなりました。

ただしいくらコスト削減ができたとしても、金融機関という業務においては他の業界とは違った高いセキュリティのレベルが求められています。

これまでも何度か大手金融機関でATMやCDの不具合が起こったり、個人情報の漏洩が疑われる状況が伝えられてきましたが、多額の金銭が集まる金融機関においては全世界からのハッキングの脅威は常につきまとってきます。

今後はそうした利便性とセキュリティをどう両立させていくかということが、コスト削減策と合わせた問題となっていくことでしょう。